オルカン(全世界株式インデックス・ファンド)一本で、自由な時間を手にしつつ、社会とのつながりも維持する「サイドFIRE」。完全に仕事を辞めるフルFIREよりも現実的であり、精神的な安定も得やすいこのスタイルを、「4%ルール」と「ライフスタイル別のシミュレーション」を軸に解説する。
資産形成の指針「4%ルール」とオルカンの相性
サイドFIREの計画を立てる上で欠かせないのが**「4%ルール」**である。これは、米国株と債券を組み合わせたポートフォリオから、毎年資産の4%を切り崩しても30年以上資産が底をつかないという経験則(トリニティ・スタディ)に基づいている。
オルカンは全世界の株式に分散投資するため、特定国のリスクを抑えつつ、世界経済の長期的な成長を享受できるのが強みだ。
- オルカンの期待リターン: 年利5〜7%程度(過去の実績ベース)
- インフレ率の考慮: 4%ルールは物価上昇も考慮した数字である。
サイドFIREの場合、生活費の一部をこの4%ルールで賄い、残りを副業などで稼ぐことで、リタイアに必要な資産額を大幅に下げることが可能となる。
【シミュレーション】月10万円を副業で稼ぐサイドFIRE
生活費を月30万円と仮定し、そのうち10万円を副業で、残りの20万円をオルカンの運用益(4%ルール)で賄うケースを想定する。この場合、必要となる資産額は6,000万円(240万円÷0.04)である。
① パワフル入金力プラン(高所得・共働き層)
- 投資額: 月25万円
- 目標資産: 6,000万円
- 達成までの期間: 約14〜15年(利回り5%想定)
- 特徴: 新NISA枠を最速で埋めつつ、特定口座もフル活用して早期到達を目指す。40代でのFIREも視野に入る。
② 現実的な資産形成プラン(中堅層)
- 投資額: 月12万円
- 目標資産: 6,000万円
- 達成までの期間: 約24年
- 特徴: 月12万円の投資を継続し、50代半ばでの「月30万生活」の自由を手に入れる、王道のプランだ。
③ 時間を味方につけるプラン(長期・若年層)
- 投資額: 月6万円
- 目標資産: 6,000万円
- 達成までの期間: 約35年
- 特徴: 毎月の負担を抑えつつ、複利の効果を最大化させる。20代から開始し、定年前に余裕あるサイドFIREを実現する。
さらに余裕ある暮らしへ:月収40万・50万の資産目標
旅行や美味しい食事をより自由に楽しみたい場合、月収入30万円(資産6,000万円)では少々心もとない。月10万円を副業で稼ぎ続ける前提で、さらなる高みを目指す場合の資産目安は以下の通りである。
| 目指す生活レベル | 月の総予算 | 副業収入 | 運用益(月) | 必要資産総額 |
| 標準的なゆとり | 30万円 | 10万円 | 20万円 | 6,000万円 |
| 旅行・趣味重視 | 40万円 | 10万円 | 30万円 | 9,000万円 |
| ラグジュアリー | 50万円 | 10万円 | 40万円 | 1億2,000万円 |
月40万円あれば、頻繁な国内旅行や贅沢な食体験が可能になる。さらに月50万円(資産1.2億円)となれば、海外旅行や高級ホテルステイも日常の延長となり、真の意味での「余裕ある自由」が手に入る。
まとめ:月10万円の副業が「真の余裕」を生む
オルカンでのサイドFIREにおいて、月10万円を副業で稼ぐことには、金銭面以上の大きなメリットが存在する。
- 暴落時のクッション: 市場が冷え込み、資産が目減りした時期でも、月10万円の現金収入があれば、資産の取り崩しを抑え、無理な売却を避けられる。
- 社会とのつながり: 完全にリタイアすると孤独感に苛まれるリスクがあるが、簡単な副業を通じて社会と関わり続けることで、精神的なハリが維持される。
- 「ちょうどいい」自由: 責任の重いフルタイム勤務からは解放されつつ、自分の得意なことで10万円を稼ぎ、残りはオルカンに任せる。
まずは現実的な6,000万円(月30万生活)を第一目標とし、そこから自分の理想とする生活レベルに合わせて資産を積み増していくのが、挫折しないための最良の戦略である。
※この記事の内容により、サイドFIREを目指すにあたっての最低ラインは6,000万円ということができる。まだ達成していない人は、6,000万という明確な目標設定をし、頑張っていただければいいと思う。


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